子どもが少し手を離れてきて、「そろそろ働こうかな」「転職するなら別の会社にしよう」「他の仕事にチャレンジしたい」と思ったものの、履歴書を前にすると手が止まる…。
ブランクの欄をどう埋めよう、今さら何ができるんだろう。
そんな気持ちでいる方も多いのではないでしょうか。
私自身、人事労務や採用、管理職としての経験があり、そして今は子育てをしながら、自分自身の働き方についても改めて模索している一人です。
採用する側の立場と、転職活動をする当事者としての立場、その両方から見えてきたことがあります。
それは、「40代・未経験・主婦だから無理」ということは決してない、ということです。
この記事では、未経験から挑戦しやすい具体的な仕事、採用担当として実際に「会いたい」と感じた応募者の特徴、そして私自身が今後キャリアを作り直すならどう考えるか、といったことまで、できる限り本音でお伝えしていきます。
読み終わる頃には、「一歩踏み出してみようかな」と思ってもらえたら嬉しいです。
40代・未経験・主婦でも仕事は見つかるのか
「私、もう40代だし、ブランクもあるし、今さら仕事なんて見つかるのかな」
そう思っているなら、まず伝えたいことがあります。
見つかります!(^^
実際に私も人事担当として選考に関わる中で、40代・未経験・ブランクありの方が採用されるケースを何度も見てきました。私自身、ブランクを乗り越えて採用された経験もありますので、今日はその経験も交えながら、正直にお話ししていきますね。
40代で未経験の職種でも採用される人はいるの?
結論から言うと、40代・未経験でも採用される人はたくさんいます。
企業側が見ているのは「経験の有無」だけではないからです。
私は人事担当として選考に関わる中で、40代で未経験の職種で採用されるケースや、ブランクがある方が採用されるケースも見てきました。
決め手になっていたのは、周りとの関わり方、そして前職があれば職種の種類や責任感の持ち方だったんですよね。スキルは入社後に教えられても、人柄や姿勢は面接でしか判断できません。
だからこそ、そこを重視する企業は少なくないんです。
「経験がないから無理」と諦めてしまうのは、少しもったいないなと感じます。
主婦経験は仕事で評価される?
主婦としての経験は、思っている以上に評価されます。
家事や育児には、段取り力・優先順位のつけ方・突発的なトラブルへの対応力が詰まっているからです。
人事の立場で振り返ると、限られた時間でやりくりする力は、まさに企業が求めている力なんですよね。
例えば「時間内に複数のタスクを終わらせた経験」「家族同士の調整や、学校のスケジュール管理、地域とのコミュニケーションも率先して行っていた」として伝えるだけで、採用担当への響き方は変わってきます。
最近では、家事代行サービスのように、家で自然にやってきたことがそのまま仕事になるケースも増えています。あなたが当たり前にこなしている家事は、誰かにとっては「猫の手を借りたいほどお願いしたいこと」なんです。
「資格なし」でも応募できる仕事はある?
資格がなくても応募できる仕事は、実はたくさんあります。
一般事務やカスタマーサポートなど、未経験・資格不問で募集している求人は珍しくありません。
私が採用に関わっていた企業でも、「働く意欲」や「継続して働けそうか」を重視して選考していました。
資格がある方が有利な場面や職種もありますが、それがすべてではありません。
私は社会保険労務士の試験範囲を学びながら就職活動をした経験もありますが、やはりどちらも同時進行だと焦ったりするものでした。(結果、就職はできましたが社労士はまだ取得できておりません・・・!)
もしも、時間や家計が許すのであれば、資格取得をして安心材料を増やすこともありだと思います。
ただ、私の考えとしては、まずは「資格不問」の求人から探し、入社後に資格取得を目指してみることをお勧めしたいです。
次の章では、具体的にどんなお仕事が挑戦しやすいのか、見ていきましょう。
40代女性が未経験から挑戦しやすい仕事8選
「未経験でも挑戦できる仕事って、具体的にどんなものがあるの?」
そんな疑問に答えていきますね。
事務系だけでなく、体を動かす仕事や在宅でできる仕事まで、幅広い選択肢を紹介していきます。
私が採用に関わってきた中で見てきた求人や、実際に話を聞いた職種や、勤務経験がある業界、調べてみた仕事を中心に、8つ紹介していきます。
あなたに合いそうな仕事があるか、探しながら読んでみてくださいね。
一般事務は未経験でも目指せる?
一般事務は、未経験からでも十分に目指せる仕事です。
パソコンの基本操作ができれば応募できる求人が多く、業務の中で少しずつスキルを身につけていける職種だからです。
私が見てきた採用現場でも、「タイピングは早くないけれど、丁寧に確認しながら仕事を進められる人」が評価されるケースは多かったですし、まだまだアナログな企業も多いのが事実です。
「全くの未経験から一般事務」という場合は、ハローワークの職業訓練(ハロートレーニング、通称ハロトレ)を利用する方法もあります。
私自身、以前ハロトレで人事労務コースと建築CADコースを受講した経験がありますが、条件を満たせば給付金も受け取れて実質無料でスクールに通えるうえ、就職活動のサポートまで受けられるんですよね。「独学は不安」という方には、こうした制度を頼ってみるのも一つの手だと思います。
販売や接客は未経験からでも始めやすい?
販売・接客は、コミュニケーション力があれば未経験からでも始めやすい仕事です。
小売店(スーパーマーケット・家電量販店・ドラッグストア・ホームセンター)は接客経験よりも「お客様への丁寧な対応ができるか」を重視する企業が多いようです。
また、アパレル販売や接客は年齢層に合わせたブランドもあるので、例えば50代のマダム向けであれば40代の販売員はまだまだ若く、活躍できる存在です。
私は20代でファミリー向けのアパレル店舗での接客販売経験がありますが、40代のパートスタッフの方をよく覚えています。オシャレを楽しみたい方、トレンドに敏感だったり、人とお話しすることが好きなら、自分らしさを発揮できるのでおすすめです。
体力を使う場面もあるので、勤務時間や立ち仕事の負担は事前に確認しておきたいところです。
子育てで培った「相手の様子を見て動く力」は、そのまま接客の場面でも活きてくるはずですよ(^^
カスタマーサポートは子育てと両立しやすい?
カスタマーサポートは、比較的子育てと両立しやすい仕事です。
調べてみると、シフト制や時短勤務を導入している企業が多く、在宅対応の求人も増えているからです。
私が転職活動をする中でも、カスタマーサポートの求人は「未経験歓迎」「主婦(夫)歓迎」といった記載をよく見かけました。マニュアルが整っている企業も多いので、未経験からのスタートでも安心しやすい職種だと思います。
ただしクレーム対応など精神的な負荷がかかる場面もあったり、即レスを求められる場合もあるようなので、その点は事前に確認しておきたいところです。
医療・福祉・介護の業界は実務経験が必要?
医療・福祉・介護業界は、未経験からでも比較的入りやすい業界だと思います。
私は介護事業を運営する企業で人事労務と採用周りを担当した経験がありますが、特に介護は慢性的な人手不足を背景に、資格がなくても始められる業務が多く用意されていました。
働きながら資格取得を支援する制度が整備されている会社もあるので、福利厚生も見てみることをおすすめします。
私の友人も介護職に転職したのですが、「体力は必要だけれど、人の役に立っている実感が大きい」と言っていました。女性も多いので、子育てとの両立への理解も得られるかと思います(^^
また、医療・福祉・介護は夜勤のシフトもある事業所も中にはあるので、慣れてからだと思いますが、しっかり稼ぎたい方に向けてもおすすめです。
興味がある方は、無資格・未経験可の求人から探してみるのも一つの方法です。
製造・軽作業は未経験でも採用されやすい?
製造・軽作業は、40代未経験でも採用されやすい仕事の一つです。
検品・検査(傷や汚れ、数量の確認)、組立、ピッキング(倉庫で商品を収集)といった業務はマニュアルあり、すぐに戦力になれる研修体制を用意している企業が多くあります。
私の友人の話ですが、紹介予定派遣で製造ラインで働いていた際、組み立てる工程がとても楽しくやりがいを感じていたと話していました(^^
私自身は工場内の本部事務所での経験がありますが、様々な経歴の方が製造業に転職しているケースを見てきました。座り仕事より体を動かす方が向いている、という方には選択肢の一つになると思います。
工場によって夜勤や交替制がある場合もあるので、勤務体系はしっかり確認しておきたいですね。
葬祭業界は未経験でも活躍できる?
結論から言うと、葬祭業界は40代女性にとって、むしろ評価されやすい業界です。
葬儀師・火葬係等の平均年齢は43.4歳と、まさに40代が中心の世代なんですよね。さらに求職者よりも求人が多い状態で、人手不足の状態が続いています。(厚生労働省 職業情報サイト jobtag)
高齢化が進む中でこの先20年ほどは一定の需要が見込まれる業界でもあるので、「今から入っても仕事がなくなる心配」は少ないと言えそうです。
私自身、20代の頃に冠婚葬祭業界で事務として働いていた経験がありますが、実際に葬儀場のホールで接客業務にあたっていたのは40代以上の方がほとんどでした。40代前半はむしろ若手という空気感で、活躍していた事務長も50代の女性だったんですよね。
特に納棺や湯灌、セレモニースタッフといった仕事は女性の比率が高い分野です。遺族への寄り添い方や気遣い、所作の丁寧さが求められる仕事だからこそ、人生経験を重ねた40代女性が評価されやすいのだと思います。
求人を見ても「故人へのメイクや所作は丁寧に教えます」「未経験でも安心」といった募集が多く、年齢よりも人柄を重視している印象を受けました。
「人の役に立ちたい」「接客経験がある」「落ち着いている」「丁寧に物事を進められる」という方には、選択肢の一つとしておすすめしたい業界です。
Web/クリエイティブ系は未経験でも始められる?
Web/クリエイティブ系は、内容によっては未経験からでも始めやすくなっています。
データ入力やWebライター、オンラインアシスタントといった仕事は特別な資格が不要なものも多く、人手不足を背景に未経験者を受け入れる企業が増えている傾向だからです。
私自身、在宅でできる仕事を探していた時期に、こうした求人の多さに驚いた記憶があります。
在宅の選択肢の一つとして、家事や育児と仕事を出社せずに進められるという点は、子育て中の身としてはやはり大きな魅力に感じます。
直雇用だけでなく、業務委託や、クラウドソーシングの可能性もある仕事です。
クラウドソーシングでは始めたばかりの頃は単価が低いこともあるので、「まずは経験を積む」くらいの気持ちで挑戦してみるのがおすすめです。
人事労務の仕事は未経験から挑戦できる?
人事労務の仕事は、専門性や実務経験が重視されますが、未経験からでも挑戦できる可能性があります。
企業によっては「社会人経験」や「対人スキル」を重視し、専門知識は入社後に学べる体制を整えているところがあるからです。
私自身、人事労務の仕事に携わってきましたが、最初から完璧な知識を持っていたわけではありません。
労務手続きの方法や福利厚生や制度は、会社によっても異なる部分もあるため、働きながら少しずつ身につけていったというのが正直なところです。
いきなり人事労務そのものを目指すのが不安な場合は、採用アシスタントから始めるという道もあると思っています。応募者対応や面接の日程調整といった業務を通じて、採用の流れや社内のやり取りに自然と慣れていけるからです。また、会社制度の問い合わせに対応する際には、企業理解も深まります。
私が見てきた職場でも、採用アシスタントを経験してから、少しずつ人事労務の領域へ業務を広げていった方いました。「まずは人と接する仕事から」というステップを踏むことで、専門的な業務への不安を減らせるはずです。
「人事は専門職だから無理」と決めつけず、未経験歓迎の求人も一度チェックしてみてほしいなと思います。
ここまで8つの仕事を紹介してきましたが、実は業種を問わず「採用される人」にはある共通点があります。次の章では、その共通点について詳しくお話ししていきますね。
未経験でも採用される人の共通点
「未経験でも受かる人と、なかなか決まらない人。何が違うんだろう?」
そう感じたことはありませんか。実は、その差は特別な資格やスキルではなく、もっと基本的なところにあることが多いんです。
私が採用に関わってきた経験と、今まで転職活動をしてきた当事者としての視点、両方からお話ししていきますね。
企業は40代に何を期待しているの?
企業が40代に期待しているのは、「教えなくても回してくれる安心感」です。
20代なら「これから育てる人材」として見てもらえますが、40代になると、すぐに業務を任せられるか、周囲と協力しながら仕事を進められるか、といった即戦力としての目線が強くなるからです。
私が採用担当をしていた頃も、「この人が入ったら、現場が落ち着きそうだな」と感じられるかどうかを、無意識のうちに見ていました。
例えば面接で、前職のトラブル対応について落ち着いて説明できる方がいると、それだけで「この人になら任せられそう」という印象が生まれるんですよね。
年齢を重ねている分、身構えてしまう気持ちも分かりますが、その落ち着きこそが評価されるポイントだったりします。
社会人経験はどのように評価される?
社会人経験は、「何をしてきたか」より「どう乗り越えてきたか」で評価されます。
企業が知りたいのは、経歴そのものよりも、その経験を通じて何を身につけたかだからです。
私が採用側で職務経歴書を見ていた時も、「〇〇を担当していました」だけの人より、「限られた人数でどう回していたか」まで書けている人の方が、会って話を聞きたくなりました。
主婦としての経験も同じです。家庭内での段取りや、急なトラブルへの対応も、立派な「乗り越えてきた経験」として伝えることができます。
経験を並べるだけでなく、そこから何を学んだかを添えるだけで、伝わり方は大きく変わってくるはずです。
知識も実務もない、そんなときに必要なことは?
新しいことを学ぶ姿勢は、年齢のハードルや思い込みを覆す一番の材料になります。
企業側が本当に見ているのは、年齢そのものではなく「変化についていけるかどうか」だからです。
私自身、ゲーム会社に勤めた時、今まで活用したことのないチャットツールを使う事となりましたが、業務で毎日使うので1ヵ月程度で慣れていました。
ハロートレーニングで人事労務コースを受講した時も、周りには年齢に関係なく新しいことを吸収しようとする方がたくさんいて、励みになったのを覚えています。その後、実際に人事労務の仕事に就いてからも、制度や法律は毎年のように変わるので、学び続ける前提で仕事をしていました。
「今さら勉強なんて」と思う必要はなく、学ぶ姿勢そのものが評価の対象になると考えると、少し気が楽になりませんか。
分からないことを素直に「教えてください」と言える人の方が、現場では信頼されやすいんですよね。
パソコンが苦手、AIも触ったことがない。それでも大丈夫?
結論から言うと、大丈夫です。今の時点でITやAIが得意である必要はありません。
企業が見ているのは「使いこなせるかどうか」ではなく、「教えてください」と素直に言えるか、そして変化を受け入れられるかどうかだからです。
よく考えてみると、40代は携帯電話がなかった時代から、ガラケー、スマホ、そして今のAIまで、生活も仕事も何度も変化してきた世代なんですよね。その一つひとつに、その都度慣れてきたはずなんです。
私自身、資料作成や情報収集の場面でAIを使うようになったのはここ最近のことで、最初は正直よく分かりませんでした。それでも触っているうちに少しずつ慣れてきましたし、分からないことは周りに聞きながら進めています。
「知らないから無理」ではなく、「知らないから教えてほしい」と言えることの方が、現場では信頼されやすいと感じています。
AIに関して言うと、気を付けているのはAIが出した答えをそのまま鵜呑みにしないことです。
最後に正しいかどうかを判断するのは自分自身、という感覚は大事にしています。
ここまで8つの仕事や共通点についてお話ししてきましたが、実際に採用の現場で私が「この人に会いたい」と感じた瞬間には、もう少し具体的な決め手がありました。
次の章では、その本音の部分を詳しくお話ししていきますね。
採用担当だった私が「会いたい」と思う応募者の特徴
選考をしていると、「会いたいな」「この人と一緒に働きたいな」と感じる瞬間があります。
それは学歴でも資格でもなく、もっと些細なところに表れるんですよね。
未経験の職種に挑戦する時も、実はこの「些細なところ」が結果を大きく左右すると考えています。
この章では、採用担当として実際に感じていたことを、できるだけ具体的にお話ししていきます。
職務経歴書で見ていたポイントは?
職務経歴書で私が見ていたのは、「数字」と「具体性」でした。
「頑張りました」だけでは、その人が何をどれだけできたのか判断できないからです。
これは私自身の転職活動での経験ですが、「給与計算業務を担当」とだけ書くのではなく、
「約100名の事業所4か所、合計400名分の給与計算を1名で担当」
「毎月10名前後の入退社手続き、離職票や退職金の手続きも1名で対応」
というように、規模と人数を具体的に書いていました。
書類選考が通過した時、面接官から「この規模を1人で回していたんですね」とリアクションいただいたのを覚えていて、数字を入れたことがきちんと伝わったんだなと感じました。
これは前職と近い分野への転職の例ですが、未経験の職種に挑戦する時も考え方は同じです。
家事や育児、パートの経験も「何人分」「どのくらいの頻度」と数字に置き換えるだけで、実務経験がなくても伝わり方は大きく変わります。
数字にすることが難しい場面もあるかと思いますが、一度試しに、日々のことを計測してみることをおすすめます。
面接で「この人と働きたい」と感じた瞬間は?
面接で「働きたい」と感じたのは、ご自身の状況を踏まえて先を見据えて話してくれた瞬間でした。
目の前の業務をこなせるかどうかだけでなく、その人がこの先どうなりたいのかが伝わってくると、一緒に働くイメージが具体的に湧くからです。
私が介護事業の採用を担当していた時、「今の職場は夜勤がなく、夜勤に入れる事業所を探していました。シングルマザーで、子育てが落ち着いてきたので、学費のために収入を増やしたくて。」と話してくださった方がいました。
生活の事情を隠さず、その上でどう動きたいかまで話してくれたことが、とても印象に残っています。
今のゲーム会社でも、「前職ではポストがある程度決まっていて、キャリアアップが当分見込めなかった。」という理由で、リーダー職やマネジメントへの意欲を面接で語ってくれる方がいました。
業界や職種によっては、20代・30代はまだ実務経験を積みたいという方が多く、全体を把握して調整する役割を担える人材はどこの現場でも必要とされているんですよね。
これらは同業界内での転職の例ですが、未経験の職種であっても「なぜこの仕事を選んだのか」「この先どうなりたいのか」を自分の言葉で語れるかどうかは、同じように見られています。
生活の事情やキャリアの希望を正直に話し、その上で「だからこう動きたい」まで語れる人は、面接官の記憶に残りやすいと感じています。
年齢よりも評価していたことは何?
私が採用に関わっていたとき、年齢よりも評価していたのは、「今の自分をどう活かせるか」を自分の言葉で語れるかどうかでした。
年齢そのものは変えられませんが、経験の伝え方や仕事への向き合い方は、工夫できるからです。
一般的な傾向として、40代で未経験の職種に応募する方の中には、「若い人にはかないませんが…」と最初から下手に出てしまう方も少なくないようです。
それよりも「子育てで培った段取り力やポジティブ思考を、御社の業務や若い方とのコミュニケーションで活かしたいです」と具体的に話せる人の方が、印象がよくなる傾向にあると感じています。
年齢を言い訳にせず、今持っているものを未経験の仕事でどう活かすかを考えている人は、採用側にもきちんと伝わります。
この章でもお伝えしてきたように、面接での小さな一言や書類の一文が、採用の結果を大きく左右することがあります。
次の章では、実際に未経験転職を成功させるために、応募前から準備できる具体的なコツをお伝えしていきますね。
未経験転職を成功させる5つのコツ
ここまで、仕事の選び方や採用側の視点についてお話ししてきました。
ここからは、実際に動き出す時や動き出せない時に押さえておきたいコツを、私自身の転職活動の経験も交えてお伝えしていきます。
自分の経験のアピール方法は?
経験は、「業務内容」ではなく「そこで得た力」としてアピールするのがコツです。
未経験の職種に応募する場合、これまでの業務そのものは直接評価されにくくなると思います。
しかし、その業務を通じて身につけた力は、職種が変わっても使えることが多いんですよね。
もし私が、給与計算や労務手続きの経験を別の職種でアピールするなら、「正確性が求められる業務を、ミスなく期限内に納品してきた」という角度で伝えます。
家事や育児の経験も同じで、「複数のことを同時にこなしてきた」という形に置き換えるだけで、未経験でも十分アピール材料になります。
業務内容をそのまま並べるのではなく、そこから何が身についたのかを一言添えてみてくださいね。
ブランクはどのように伝えればいい?
ブランクは、隠すのではなく「その間に何をしていたか」を添えて説明するのがコツです。
採用担当は、ブランクそのものより「その期間、どう過ごしていたか分からない」ことに不安を感じるからです。
「子育てに専念していました。」の一言だけで終わる方より、「子どもが小学2年生になるまでは、子どもや家族と過ごす時間を何よりも大切にしたいと思い、家事・育児に専念していました。」というように、その時期に何を大事にしていたかまで話してくれる方の方が安心感が伝わります。
何もしていなかったとしても、それは悪いことではありません。
例えば、「特に何もせず、日々家事をしていました。」ではなく、「子どもが安心できるような会話や笑いに変えることを心掛けていました。」など、当時の生活の中で意識していたことを一言添えるだけで印象は変わってきます。
無理に取り繕う必要はなく、正直に、でも具体的に話すことを意識してみてください。
資格は取った方が有利なの?
資格は、「取らなければ応募できない」わけではありませんが、あれば安心材料にはなります。
未経験の職種の多くは資格不問で募集されている一方、資格があることで書類選考の通過率が上がるケースもあるからです。
私自身、社会保険労務士の勉強をしながら転職活動をしていた時期がありますが、資格取得前でも「勉強中です」と伝えるだけで、意欲として評価してもらえた経験があります。
資格取得には時間もお金もかかるので、手当たり次第に取るのではなく、資格取得が有利になる仕事に絞って取り組むことで、より効果的なアピール材料になります。資格不問の求人に応募しながら、目指す職種に関連する資格の勉強を並行して進めるくらいのペースがちょうどいいと感じています。
「資格がないと始められない」と思い込まず、まずは今の状態で挑戦してみることをおすすめします。
やりたい仕事が決められないときは?
「興味があるか」と「続けられそうか」の両方で選ぶのがコツです。
やりたい仕事がはなかなか見つけられないとき、条件だけで選んでしまうと、入社後に「思っていたのと違った」となりやすく、興味だけで選ぶと、続けるうちに現実とのギャップに疲れてしまうことがあるからです。
私が未経験で建築の業界へ飛び込んだ時には、すべてがギャップの嵐でした。
職業訓練校で建築CADは学んだものの実務経験はなく、所長には人柄をかってもらえたのですが、先輩からはたくさんの指導を受ける日々でした。しんどい時期もありましたが、それでも興味がある分野だったからこそ、乗り越えられましたし、続けることができたんですよね。
給与や勤務地といった条件面と、自分がその仕事にやりがいを感じられそうかという両方を、同じくらいの重みで見てみてください。
一つの条件だけで即決せず、少し立ち止まって考える時間を作ることも大切です。
なかなか動き出せないとき、相談したいときは?
そんな時こそ、転職エージェントは心強い味方です。
「転職エージェント」はキャリアアドバイザーなどの担当者がつく伴走型の転職支援サービスです。
求職者は無料ですし、ブランクがあったり未経験の職種に挑戦するなら利用した方が動きやすくなります。
職務経歴書の書き方や面接対策まで相談できることに加えて、自分では見つけにくい非公開求人もあるようです。
私自身は転職エージェントをフル活用した経験はありませんが、周りでエージェントを利用した知人からは、「自分では気づかなかった職務経歴書の書き方を指摘してもらえた」「求人票だけでは分からない社風や、実際の残業時間まで教えてもらえた」という声をよく聞きました。
エージェントごとに得意な業界や求人の傾向が違うようなので、複数登録して比較してみるのも一つの方法です。この点については、後の章でおすすめのサービスも紹介していきますね。
次の章では、私自身がもし今、未経験からキャリアを作り直すとしたら、どんな順番で考えるかをお話ししていきます。
私ならこう考える、キャリアの作り方
ここまで、未経験からの転職について色々とお話ししてきました。
この章では少し視点を変えて、「私ならどう考えて動くか」という個人的な考えをお伝えしていきます。
実は私自身、思い描いていた通りにキャリアが進んだことばかりではありません。
むしろ遠回りの連続でした。だからこそお伝えできることがあると思っています。
最初から理想の仕事を目指さなくてもいい
最初から理想の仕事に就けなくても、その経験は次のキャリアにきちんと繋がります。
望んでいたポジションと違う形で終わったとしても、そこで得た経験や視点は決して無駄にはならないからです。
未経験で建築設計事務所に転職したとき、CADオペレーターとして希望して入社したのですが、スキルが伴わず、最終的にはコワーキングスペースのコミュニティマネージャーという、想像もしていなかった役割を任されることになりました。
また、人事労務の仕事でキャリアアップを目指していた時期がありました。
担当者の経験を活かしてリーダー職で転職しましたが、管理部のマネージャーという立場を任されることになったのです。
会社の体制変更で仕方のないことですが、人事労務のポジションを後輩に引き継ぎ、正直、ここについては今でも不完全燃焼な気持ちが残っています。
だからこそ新しい働き方を模索できている、そういう見方もしています。
思い描いていた道と違う場所にたどり着くこともありますが、そこでの経験がまったくの無駄になるわけではないと、今振り返って感じています。
パートから正社員を目指すにはどうするか
パートから正社員になるには、本人の意欲とフルタイムで働ける環境が揃うことが一つの鍵になります。
企業側は「責任の範囲を広げても任せられるか」を見ているため、実績の積み重ねと本人の意思表示、その両方が揃って初めて話が進みやすくなるからです。
私自身にこの経験はありませんが、勤めていた会社でパートから正社員に登用された方がいました。
本人が正社員登用を希望し、フルタイムで勤務できる状況が整っていたことに加えて、5年以上勤め続けていたこともあり、周りからの信頼も厚かったのだと思います。登用後は責任範囲が増えたようでしたが、それも自然な業務として受け止められていたようです。
働き続けてきた実績と、「フルタイムで働きたい」という意思をきちんと伝えることが、パートから正社員への道につながっていくのだと思います。
未来を思い描くと、判断する視点が変わる
〇年後の暮らし方をイメージしておくと、今の仕事選びの判断がしやすくなります。
目の前の条件だけで仕事を選んでしまうと、将来望んでいる暮らし方とズレが生じることがあるからです。
私自身、建築設計事務所で働いていた35歳の時に出産し、その時「40歳の自分に向けて、それまでの自分はどうなっていたいか」を考えて動きました。
✓ 保育園に入園している間はフルタイムで働いていたい
✓ 規則正しい生活で土日には休み、家族との時間を大切にしていたい
✓ 子どもが小学校に上がる頃には時短勤務などに切り替えたい
✓ 下校後に家にいられるようにしたい
✓ 子どもが習い事に通いたい時には通わせてあげられる状態でいたい
こう考えた時、不規則で深夜まで働くことも多かった建築設計事務所での勤務スタイルとは合わないと感じました。ちょうどコロナ禍とも重なっていたこともあり、どんな状況でも必要とされる職種である人事労務の仕事に戻ることを決めたんです。
これからの仕事を選ぶ基準に、〇年後どんな暮らしをしていたいかという視点を一つ加えてみると、選択肢の絞り方や判断が変わってくるかもしれません。
ここまで、私自身の遠回りも含めたキャリアの作り方についてお話ししてきました。
次の章では、実際に求人を探す時に頼りになる、転職サイトやエージェントについて紹介していきます。
未経験におすすめの転職サイトやエージェント
ここまで、仕事選びの視点についてお話ししてきました。
この章では、実際に未経験で転職活動を進める時に頼りになる、転職サイトや転職エージェントの選び方についてお伝えしていきます。
「経験不問」の求人が多いサービスはある?
王道はやはりハローワークです。経験不問・資格不問といった条件での絞り込みも可能ですし、今はオンラインで求職申込みを済ませることもできます。
ただし、オンライン登録だけだと使える機能に制限があり、求人への応募に必要な紹介状を発行してもらうには、結局一度は窓口に出向いて手続きをする必要があるケースが多いようです。私は、在職中であっても求職者登録だけは済ませておき、いつでも求人検索ができる状態にしてきました。
その他に未経験歓迎求人を探すなら、求人数が多く、検索条件を細かく絞り込めるサービスを選ぶのがポイントです。
未経験可の求人は数自体が限られているため、母数が少ないサービスだと選択肢がすぐに尽きてしまうことがあります。私自身、転職活動をする中で「未経験歓迎」で検索しても、サービスによってヒットする求人数にかなり差があると感じました。
どのサービスが自分に合っているかは、実際の求人を見比べてみるのが一番分かりやすいので、詳しくはこちらの記事で紹介しています。
<!– 内部リンク①:サービス比較記事 –>
女性向けの転職サービスにも未経験求人はある?
女性向けの転職サービスこそ、未経験求人が多いと感じています。
選ぶメリットとしても、家庭との両立を前提にした求人や転職サポートが受けられることです。
先ほどのハローワークのように、幅広い求人を扱うサービスでは「未経験歓迎」の記載があっても、実際に子育てとの両立がしやすいかどうかまでは分からないことが多いのが事実です。
私が求人を見ていた時も、女性向けサービスの方が「時短勤務可」「急な休みに理解あり」といった、家庭を持つ人が気になる情報まで丁寧に記載されている印象を受けました。
自分と近い状況の女性が多く登録しているサービスだからこそ得られる情報もあるので、こちらも別記事で詳しく紹介していきますね。
<!– 内部リンク②:女性向け転職サービス記事 –>
初めての在宅勤務、求人サイトで探せるの?
在宅勤務求人を探すなら、在宅・リモートワークに特化したサービスや、検索機能があるサイトを選ぶと効率的です。
一般的な求人サービスでも在宅求人は掲載されていますが、検索条件に埋もれてしまい見つけにくいことが多いです。
私自身、在宅でできる仕事を探していた時期に、在宅特化のサービスとそうでないサービスとでは、目的の求人にたどり着くまでの時間がまったく違うと感じました。
また、在宅の働き方は正社員やパートといった雇用契約だけが主流ではありません。
Webライターや動画編集、SNS運用といった仕事は、クラウドソーシングサイトなどを通じた業務委託という形で始められるものも多くあります。
雇用契約とは違い、収入が安定しにくい面はありますが、雇用に縛られない働き方の可能性を秘めています。「まずは実績作りから」ですが、在宅の仕事の選択肢の一つになると思います。
在宅勤務を軸に考えている方には特に重要な選び方になるので、こちらも別記事でおすすめのサービスをまとめています。
<!– 内部リンク③:在宅勤務・クラウドソーシング記事 –>
転職サービスが多くて選べないときはどうする?
複数の転職サイト・エージェントがあって決められない場合、頭の中の整理としては「情報収集用」と「サポート重視用」で役割を分けるのがおすすめです。
サービスによって強みが異なり、一つに絞ってしまうと出会える求人の幅が狭まってしまいます。
求人を広く見るためのサービスと、書類や面接のサポートを受けるためのサービスとで役割を分けるのは、考え方として理にかなっていると思います。
同じ求人でもサービスによって条件の見せ方が違うこともあるので、比較材料としても複数登録は役立ちます。
それぞれのサービスの特徴や使い分け方については、こちらの記事でさらに詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
<!– 内部リンク④:エージェント使い分け記事 –>
ここまで、仕事選びから応募の準備、頼れるサービスまで一通りお話ししてきました。
最後の章では、ここまで読んでくださったあなたが抱えているかもしれない疑問に、Q&A形式でまとめてお答えしていきますね。
よくある質問
ここまで読んでくださったあなたが、まだ気になっているかもしれないことに、最後にまとめてお答えしていきますね。
- Q保育園や学童が決まっていなくても、転職活動を始めていい?
- A
始めて大丈夫です。ただし、自治体によっては保育園の入所申込みに「内定通知書」や「就労証明書」が必要な場合があるので、早めに動き出す方が安心です。
これは市区町村によって扱いが分かれる部分で、「求職活動中」の区分で申込みができる自治体もあれば、内定が出てからでないと申込みそのものができない自治体もあります。私自身、転職活動中に在職中のまま求職者登録だけ済ませておいた経験がありますが、保育園や学童の申込み時期は想像以上にタイトなので、転職活動と並行して、お住まいの自治体の窓口に早めに確認しておくことをおすすめします。
「保育園が決まってから」と動き出すのを遅らせるより、決まっていない段階でも動ける部分から動いておく方が、結果的にスケジュールに余裕が生まれるはずです。
- Q面接で「お子さんは大丈夫ですか?」と聞かれたら、どう答えればいい?
- A
このような質問自体、本来は選考の場ではあまり望ましくないとされています。
厚生労働省が示す公正な採用選考の考え方では、家族状況など本人の適性・能力に関係のない事項を採否に影響する形で確認することは、就職差別につながるおそれがある事項とされているからです。
とはいえ、実際の面接では悪気なく聞かれることも珍しくありません。私が採用担当をしていた頃も、不安を解消したいという意図でこうした質問をする面接官はいました。そうした場面では、不安を否定するのではなく、「体調不良時は家族と分担できる体制を整えています」など、具体的な対応策とセットで答えると、面接官も安心しやすくなります。
聞かれたこと自体を気にしすぎず、「備えていること」を淡々と伝えるくらいの気持ちで臨んでみてください。
- Q何から手をつければいいか分からない。まず何をすればいい?
- A
まず取り掛かるべきは、大きな決断ではなく「情報を集めること」です。
いきなり応募先を決めようとすると、選択肢の多さに動けなくなってしまうことが多いからです。この記事でお伝えしてきたように、在職中でも求職者登録だけ済ませておいたり、これまでの経験を数字で棚卸ししてみたりと、小さく動ける部分はたくさんあります。
まずは1つ、今日中にできそうなことを選んで動いてみてください。それだけで、「何から手をつければいいか分からない」という状態からは一歩抜け出せるはずです。
- Q家族(パートナー)の理解が得られない時は、どうすればいい?
- A
私自身がこの状況を経験しているわけではありませんが、一般的には「感情」ではなく「情報」で伝えることが助けになると言われています。
「働きたい」という気持ちだけを伝えると、価値観のぶつかり合いになりやすい一方、家計の見通しや子どもの生活リズムへの影響、急な体調不良時の対応体制など、具体的な情報を共有すると、話し合いが前に進みやすくなるからです。
一人で抱え込まず、自治体の相談窓口や、同じ立場の人が集まるコミュニティに話を聞いてもらうのも一つの方法だと思います。
- Q転職回数が多いと、やっぱり不利になる?
- A
回数そのものより、「なぜ転職してきたか」に一貫性があるかどうかが見られます。
私自身、20代・30代でいくつかの会社を経験してきましたが、面接で聞かれた時は、その都度の転職理由をバラバラに話すのではなく、「自分が大事にしたい働き方を確かめてきた過程」として一つの筋で話すようにしていました。採用担当として面接をする側になった時も、転職回数の多さよりも、説明に一貫性があるかどうかを見ていましたね。
回数を隠そうとするより、「なぜその都度動いたのか」を自分の言葉で整理しておくことの方がずっと大切です。
- Q内定は出たけど、両立できるか不安。どう考えればいい?
- A
内定が出ている時点で、企業側はすでにあなたの状況を踏まえた上で「大丈夫だろう」と判断しています。
内定は、家庭の事情も含めて選考した結果として「一緒に働きたい」と思われた証だからです。私が採用担当をしていた時も、子育て中の方に内定を出す際は、時短勤務や急な休みへの対応方針まで含めて社内ですり合わせた上で判断していました。
不安になるのは当然ですが、「両立できるか」を一人で抱え込まず、入社前に勤務条件や急な休みの対応について、遠慮せず会社に確認しておくことをおすすめします。
最後に・・・
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
未経験からの転職、しかも40代・子育て中となると、不安になることの方が多いかもしれません。私自身も、遠回りをしながら、その都度悩みながらここまで来ました。
でも、家事や育児で培ってきた段取り力や調整力、これまでの社会人経験は、あなたが思っている以上に武器になります。資格がなくても挑戦できる仕事はありますし、ハローワークの職業訓練のように、学び直せる場所も用意されています。
大切なのは、完璧な準備を整えてから動き出すことではなく、今の自分にあるものを、正直に、具体的に伝えていくことだと思っています。
この記事で紹介した転職サイトやエージェントについては、それぞれ別の記事でさらに詳しくまとめていますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
あなたのペースで、あなたらしい働き方を見つけていけますように。



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